良いコラーゲンとは
一言にコラーゲンと言っても、実は「種類がある」事を多くの消費者は知らないかもしれません。そんな事実を知らないだろうと、安いコラーゲンを原料にし、プルプルイメージであたかも関節に効果があるような宣伝をしているメーカーがあるので注意してください。
関節炎にはコラーゲンII型
コラーゲンには大きく分けて2種類のコラーゲンがあります。
- コラーゲンI型
- コラーゲンII型
真皮、靱帯、腱、骨のコラーゲンはコラーゲンI型、関節軟骨はコラーゲンII型が主成分です。したがって関節炎にはコラーゲンII型が配合されているサプリメントを摂取しないと効果はありません。しかく多くのメーカーはコスト的に安いコラーゲンI型を配合しているのが現状です。市場にはそれを主成分にした商品もあり、従って関節炎に全く効果がない、消費者にとって単なるお金のムダ使いになっているケースがあります。
分子の大きいコラーゲンII型は関節炎に効果なし
コラーゲンII型は関節に多く含まれていますが、サプリでこれだけを摂取しても関節炎改善の臨床結果はほとんどありません。その理由の一つに挙げられているのが「分子の大きさ」です。コラーゲンI型もII型も、共に分子が大きい (高分子) のが普通です。ほとんどのコラーゲンは分子が大き過ぎ、体内に浸透していくことはありません。
低分子のバイオセルコラーゲン
アメリカで皮膚細胞にも浸透する小さい (低分子) コラーゲンの開発に成功し、それの特許を取得しているメーカーがあります。バイオセル テクノロジー社という原料メーカーです。このバイオセルコラーゲンはコラーゲン原料の中でも最高品質と言われ、多くのコスメのメーカーがこのコラーゲンを採用しています。またバイオセルコラーゲンは、その成分の中にヒアルロン酸、コンドロイチン、コラーゲンを含んでいるのが特徴です。日本ではMAYPRO (メイプロ) という原料専門販売会社が、アメリカのバイオセルコラーゲンの正規輸入代理店になっています。
バイオセルコラーゲンを配合した関節炎サプリメントは、私の調査した限り、今のところ「ドクターズチョイス N-アセチルグルコサミン&コンドロイチン」のみです。しかし次でお話するようにコラーゲン自体にはコンドロイチンやグルコサミンほど関節炎への効果が期待できないようです。つまりコラーゲンにこだわって商品選定するのは適当ではないでしょう。
コラーゲンの効果
体内に存在するコラーゲンは、細胞と細胞のすき間をうめるように、繊維状または膜状になっています。関節内では潤滑油のような働きをしています。また真皮を構成する主な成分がコラーゲン。その高い保湿効果が肌にハリを保ち、シワのないなめらかな肌を維持します。
販売されているコラーゲンを含むサプリの関節炎への効果は賛否両論です。どうもその意見の多くは「効果なし」というようです。その最大の理由は「市場で販売されているほとんどのコラーゲンが高分子コラーゲンで体内に浸透しない物だから」です。低分子シコラーゲンが成分であれば、その効果はもっと期待できるものになります。ただしコラーゲンはあくまで補助的な成分としてとらえ、その効果に期待して大枚をはたくようなことがないようにしましょう。
されどもお年寄りや関節炎がひどい人は、若い人や足腰がしっかりしている人よりも積極的にコラーゲンを摂取した方が良いというのは事実です。関節炎対策にはグルコサミンとコンドロイチンを基本成分、さらににコラーゲンなどがバランス良く配合されているサプリメントが最も望まれるものです。間違ってもコラーゲンがたっぷりだからという理由で、グルコサミンとコンドロイチンが配合されてない商品を購入してしまうのは絶対に避けましょう。
- コラーゲンの効果には個人差があります。
- 商品の選定・判断はご自身にお任せします。当方は責任を負いかねます。
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